CEATECはAndroid祭りの様相


今日はプレスおよび招待者の日なのだが結構人が出ている。

話題のシャープ社ガラパゴスである。こちらは小さい方である。電子書籍を実際に表示させたがめくるアニメーションと反応速度はそこそこである。戻るの動作がもたつくのがちょっといらつく。

こちらは大きい方である。落ち着いたところで座って見たい。画面の大きさといい液晶の美しさといい雑誌を読む気分が味わえる。

auの全部入りAndroidIS03である。実際に動作するものを展示している。ワンセグなどのメニューがあるが残念ながら電波が入らないらしく見ることができなかった。おサイフケータイなどのアプリが見える。

こちらは東芝ブースである。「FOLIO 100」を展示している。照明も暗めでおとなしめの展示である。

NTTドコモGalaxyシリーズの発表である。世界ではじめて実機に触れられる瞬間まで後わずかというところ。

こちらは、Galaxy Sである。

こちらは、Galaxy Tabである。電車の中で立ったまま使うとなるとこの大きさが限界であると思われる。

続編に続きます。

出版と決済を変えるもの

Technology and Literacy
結論は、ログ解析とデバイスだ。

21世紀の“見えざる”出版テクノロジー
TC Disrupt―MobilePayで財布が要らなくなる, 大量のカードの持ち運びも不要 | TechCrunch Japan

この2つの記事には共通点がある。最近になって変わろうとしている「仕組み」である。全く異なるように見えるがきっかけはログ解析とデバイスである。
Livre Numerique
iPadが話題になるのはそれに気がついていることに他ならない。iPadなどのタブレットが具備されたデバイはログ解析結果に基づき利用者の趣味・趣向を表示したり収集するのに一番合っているのである。

NTTデータのHadoop報告書がすごかった - 科学と非科学の迷宮

ログ解析のコストを下げた一つの要因は"Hadoop"の登場だろう。

Apple、NFC iPhone 関連特許を出願 - 次世代iPhoneでおサイフケータイ対応するといいな・・・。by Abro - Apple Brothers ♥ Loves Mac

AppleNFC(FeliCa)を搭載したiPhoneを出すのは時間の問題の様だ。もともとこの仕組自体が少額課金をはじめNTTドコモ社のiモードのものである。焼き直しと言っても良い。日本の企業はこの動きに先んじて打って出る必要がある。

Evernoteデベロッパーズミーティングは熱かった

Evernote Party - Slide Lounge

10月1日開催:Evernoteデベロッパーズミーティングのご案内|アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)
「Evernoteデベロッパーズミーティング」,10月1日に開催:インフォメーション|gihyo.jp … 技術評論社
10月1日開催 Evernoteデベロッパーズミーティング@デジタルハリウッド大学大学院 秋葉原メインキャンパス - 情報考学 Passion For The Future

イベント参加してきたぞ。どうやらイベント自体ごく短期間に開催が決まったらしい。ある講演者は当日の朝にプレゼンテーションを依頼されたそうだ。

ぞうさんのマークもそうだが、その「ゆるさ」がいまどきのサービスの象徴に思える。

Evernote 日本語版ブログ

やはり一番の目玉は「Site Memory」だ。このブログにも追加した。これで一発Evernoteに「クリップ」できちゃう。


Evernoteデベロッパーズミーティング。 - Naney(Naney)

イベントの雰囲気はこちらから。満員御礼だった。


Evernoteデベロッパーズミーティング #evernote - Togetter

ちなみに、キーワードを使って分析すると、Evernoteに情報を送信することを、「保存」「送信」という風に言うことが多いらしい。しかし、これからは「クリップ」を流行らしたいとのこと。

また、もう一つのポイントはアフィリエイトに対応したこと。残念ながら日本の「円」ではすぐにはもらえるようになっていないということ。課題として取り組むという意向の様だ。これは早く実現して欲しいぞ。

また、様々なニュースリリースが出ている。Evernoteは今熱い。

記憶のプラットフォーム目指すEvernote ポメラ、東急ハンズ──連携続々 - ITmedia NEWS
http://mainichi.jp/select/biz/bizbuz/news/20100928dog00m020019000c.html
PC不要でScanSnapからEvernoteにアップロード、NTTがデバイスサーバー発売 -INTERNET Watch Watch
Evernote、NTTドコモの携帯電話でも利用可能へ。

あと、Evernote日本法人からのお願い。

http://www.evernote.com/about/intl/jp/support/hwr.php

自分の手書きの癖を覚えてもらえるかも。

http://journal.mycom.co.jp/news/2010/10/01/020/

Google Chromeの機能拡張を入れて設定するとGoogle検索と一緒にEvernoteの検索もできる。これは手放せない。


Clip to Evernote

プッシュとプルが反対になる広告の世界

stray dog and a coca-cola ads
広告はプッシュという当たり前が、ネットワークとデバイスの普及を前提にすると考え方を変えねばならない。

TC Disrupt―未来のモバイル広告はプッシュからプルへ変貌する | TechCrunch Japan

「広告」の肝は、消費者がエンゲージメントに誘うこと。すなわち「愛着心」を持ってもらうこと。単純にプッシュすれば良いという従来型の広告では嫌われるのは当たり前だ。

AppleのiAdは、広告主が広告露出のコントロールができず、料金が高いので失敗するという。

また、能動的に何かを探しているユーザに適切な広告を送ることは効果的だと考えている。すなわちこれがプル型なのだという。

未来の雑誌の編集者は誰だ

(AD1) Analog VS Digital

http://prnews.jp/view/204/

「モバイルWEBにて主婦581人を対象に、国内の3大モバイルSNSの登録率について調査したところ、mixiが54.0%と最も多く、次いでGREEが53.4%、モバゲーが51.6%といずれも過半数を超える結果となった。」とのこと。ケータイでの調査だから登録率が高いのは当たり前としても多いと感じる。

さて、本題に戻ると未来の雑誌すなわち電子機器で読む雑誌の編集者の話をしよう。

結論から先に言えば編集者は、

  1. あなたとそれ以外の利用者の利用動向とレコメンデーションエンジン
  2. キュレーター

の大きく分けると2つである。

ITライフハック

まずは前者を考えると優れたユーザインタフェースの登場がポイントになっている。あなたが色々な記事を見れば見るほど、他の利用者が記事を見れば見るほどクラウド上に履歴が残る。この情報を活用しておすすめ(レコメンド)の精度が上がる。そしてその結果を綺麗に並べること利用者の興味をそそる。

美しいだけではないフィードリーダー:「Feedly」 | ライフハッカー[日本版]

Feedlyなどはこの先駆だったと言えるだろう。私も使っている。

「ジャーナリズムの未来」リアルタイム・キュレーションとはtogetterのことだった【湯川】 | TechWave(テックウェーブ)

もうひとつはキュレーションである。情報爆発というのがインターネットの特徴であるがそのために起こったことは領域の細分化である。そして、大勢に同じような情報が瞬時で行き届くことから、一気に世論が偏る傾向が強まった印象がある。政治などの報道での偏りはその現れだろう。

この場合必要になるのは、キュレータである。複数の情報の関連性から全体を俯瞰して要約すること、また、一つの情報についての隠れて見えにくくなっている歴史的な位置づけと未来への展望について明らかにするなど、知見に基づいき解説することだ。

博物館における展示品の一つ一つは専門家でない我々にはよくわからないが、並べる順番と展示品についている解説を読むだけで空間的・時間的な広がりが生まれある展示会自体のあるテーマを浮かび上がらせる。

しかし、その解釈は個人に委ねられるべきである。その部分は明け渡すべきではない。

セマンティック・ウェブ - Wikipedia

セマンティックWebとはこのキュレーションを自動化するツールであるのかもしれない。名前は聞くがまだ世に明確に現れているとは言えない。今後に期待の分野である。

Big Brother Watching You !

Wind power
21世紀のパラダイムとは、

  1. 爆発する知識
  2. 有限の地球
  3. 高齢化する社会

だそうだ。そんななか人間が目指すのは「空気の読めるコンピュータ」だという。


電通など、「空気が読めるコンピュータ」実現に向けたプロジェクトを開始 - CNET Japan

『常識的な背景知識や感覚(コモンセンス)をデータベース化し、コンピュータシステムに活用することで、「適切な時に適切な知識や言葉を使える、人間のように空気の読めるコンピュータ」の実現を目指すプロジェクト。』だそうだ。

ポイントは「傾聴」だろう。人間の発するシグナルをうまくとらまえることが必要だ。シグナルさえ受けられれば、それを処理剃る方法はいくらでもある。

Google グループ

情報の爆発は「領域の細分化をもたらし全体像が見えない」という状況だそうだ。そういう時代でサステナブルな世界を作るには、全体を最適化するためのビッグ・ブラザーが必要なのだと思う。

そういう時にも「空気の読めるコンピュータ」は活躍するだろう。それを望むかどうかは別として。

クリーン&グリーン エネルギー革命―サステイナブルな低炭素社会の実現に向けて

クリーン&グリーン エネルギー革命―サステイナブルな低炭素社会の実現に向けて

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

とある電子書籍端末が生き残る一つの方法

Mating Tortoises - Galapaguera de Cerro Colorado - Giant Tortoise Breeding Station - San Cristobal - Galapagos Islands
最初は否定的な記事にしようかと思ったのだが、調べてみると当然の流れとも思える。「ガラパゴス=悪」というイメージがあるのだが、その環境に適用した姿そのものとも言える。恐竜(="ZAURUS")は滅びたがガラパゴスは今も地球にあるのだ。

Androidという楽園の上で、EPUB/XMDFブラウザがあれば共存共栄するというのも悪くない未来なのではないか。


第1弾 電子ブックストアサービスを12月よりスタート | ニュースリリース:シャープ

「ネーミングがどうなの?」「自虐的?(笑)」と何かと話題のシャープの電子書籍端末"GALAPAGOS"。その顛末とその未来を考えてみよう。

まずはTwitterでの反応である。まとめも乱立気味である。

GALAPAGOSに関連する7件のまとめ - Togetter
まとめよう、あつまろう - Togetter
佐々木俊尚@sasakitoshinao氏、シャープの電子書籍サービス名が GALAPAGOSだと聞いて、あきれる - Togetter
シャープのガラパゴスに思ったこと - Togetter
まとめよう、あつまろう - Togetter

メディアからの発表は以下の通りである。




シャープ、電子書籍端末「GALAPAGOS」発表 - ケータイ Watch

真っ先に思い浮かぶのは米国では紙の書籍より電子書籍の販売量が上回ったというニュースである。

[徳力] 電子書籍大国アメリカ (大原ケイ)
電子出版プラットフォームはやはりAmazonが最強【湯川】 | TechWave(テックウェーブ)

具体的に見るにはこの記事が最強だ。

【電子書籍の(なかなか)明けない夜明け】 第1回 携帯電話で成長できた日本の電子書籍市場 - INTERNET Watch Watch

ポイントは、「日本は既に電子書籍大国」であったということ。CD-ROMによる辞書等の販売やなんといってもケータイ小説という文化がもともとあった。iPadKindleを脅威と見るのは誤りでもともと素地はあったということである。
シャープはケータイでも有力な企業の一つである。当然ケータイ小説についてのマーケティングは十分に済ませている。さらには液晶という強みもある。さらには、NTTドコモLYNXなどAndroid端末をはじめそれこそZaurus、その前は電子手帳など小型機器のノウハウもある。その中でこの"GALAPAGOS"の発売は必然とも言える。

電子書籍フォーマット「EPUB」で縦書きとルビのサポート、来年5月には仕様完成の見通し - Publickey

とは言え課題も無いことはない。一つは"EPUB"ではなく"XMDF"を配布形式とした点である。しかしこれもシャープとしては当然である。既に権利処理を含めビジネスモデルが出来上がっているのだから。ネーミングの"GALAPAGOS"というのが自虐的と言われるのも仕方がない。

しかし、これは一つのメリットである。日本が権利処理でゴタゴタしてしまうのであれば、既に完成しているビジネスモデルを発展させれば良いのである。

また、最後の手段としては、XMDFフォーマットのリーダーをAndroidマーケットに流せば良い。EPUBXMDFのコンビネーション・ブラウザが出てくれば利用者の利便性上の問題も無い。

この辺りの憂いは以下の記事からも伝わってくる。

ガラパゴスは日本語WPの栄光を見るか – EBook2.0 Magazine

ワープロを引用するとはクールな記事である。